12月25日、私は福島を地盤に精力的に開催を続ける同人誌即売会「ADVENTURESin福島33」http://www.adv-kikaku.com/に一般参加した。
「ADVENTURES」はいわき・郡山・福島・会津と福島県内各地で、定期的に開催を続けている。
東日本大震災の影響で何回かは中止に追い込まれるも、それでもなお、頑張って開催を継続している即売会だ。
震災に屈せず頑張る即売会とも言えよう。

私が一人行ったところで、どこまで助けになるかは微妙だが、震災に負けず頑張る即売会を応援したい!との願いを込め参加を決めた。
(本当はサークル参加したかったが…調整付かず一般参加に。サークル参加はまた別の機会に。)

会場は、福島駅からバスで約10分のところにある、福島市青少年会館。
会場は研修室を利用しているが、30〜50spが適切な広さにも関わらず、72spも押し込んでおり、通路でのすれ違いに難儀する場面も。
コスプレ撮影を野外可とするなど、混雑緩和の工夫を図ってはいるものの、それでも元々が狭いのでやはり大変だw
過去のADVENTURESを見ると、体育館使ったり、他の部屋も使ったりもしていたようだが、流石に体育館は規模的に広過ぎだし寒そうだし。他の部屋を使っても広過ぎになるかもしれない。帯に短したすきに長し…この選択しかなかったのかもしれない。

ジャンル傾向を見ると、創作が26spと圧倒的勢力、全体の1/3を占める。
それに続くのはヘタリア・ポケモン4、東方・ボカロ・銀魂3。…創作の比率が圧倒的過ぎるw
過去には、県内で創作オンリーが開催された事もあるし、創作の盛んな土地柄と言えよう。

加えて一点指摘すると、「ADVENTURES」は、コミティアでの告知に力を入れている。
過去創作オンリーを営んでいた頃の名残かもしれないが、ADVENTURESは、コミティアでは全spにチラシを撒いている。
コミティアでの熱心な告知の賜物で、創作サークルを上手く呼び込めているのかもしれない。
創作サークルが多いからティアに告知しているのか、ティアに告知しているから創作サークルが多いのか。鶏と卵の話よろしく、どちらが先かは分かりかねるが、いずれにせよ、コミティアとADVENTURESの親和性は高そうだ。

頒布物の傾向としては、小物のグッズが多い印象。
創作サークルはアクセサリー系が多めか。
地方の即売会のグッズ頒布は、ラミカや便箋が多いが、ADVENTURESのサークルは、ティッシュ、カレンダー、コースター等バラエティーに富んでいる。

その一方、頒布物の同人誌率は、他の地域と比べても少ない印象。
見た目、同人誌出してるサークルは2〜3割で、本を出すサークルが少ないと言われる地方即売会の中でも特に同人誌率が低い。
但し、ADVENTURESは、年間委託という年スパンで委託参加のできる制度があり、広く委託サークルを募っている。
委託の同人誌は、質量共に充実。私もここで大量に同人誌を購入したw
委託サークルで同人誌を多く集め、直参サークルに不足しがちな同人誌の成分を、委託の充実が補っている構図だ。

スタッフは3〜5人ぐらいと少なめ?
会場が狭い事もあり、少人数でも何とか回せているが、少しいっぱいいっぱいの印象。
ただ、この日がクリスマスという事もあろうか。スタッフも、サンタ帽かぶって一生懸命スタッフ業務を頑張っていた事は触れておきたい。
また、コスプレ背景もクリスマス風味。サンタの衣装の赤色、クリスマスツリーの緑色を基調とした背景で、季節感が演出されている。

ADVENTURESの定番企画「イラストコンテスト」は今回も健在。
入賞者は次回以降のカタログ表紙に起用とするシステムだが、参加者のレベルはおしなべて高い。

総じて見て、100spを切る小じんまりとした規模ながらも、賑わいがあり、スタッフも一生懸命頑張る良即売会であったと言えよう。
ADVENTURESは、福島を地盤としているが、震災の爪痕も決して軽くはなく、震災後はいくつもの即売会を中止と決断した。
特に郡山のADVENTURESは、会場が避難自治体の拠点として接収され開催が危ぶまれるも、別会場を探し開催、と震災にも決して屈しない。
大変な目に遭う中、同人の灯火を絶やさず頑張るその姿には、感嘆の念を覚えずにはいられない。
今後も震災に負けず、地元福島の貴重な同人者の場を守り続けていただけることを願いたい。