山梨県内で同人誌即売会を開催する主催団体に、「アニメ倶楽部甲府」http://k2.fc2.com/cgi-bin/hp.cgi/animeclub-kofu/という団体がある。
普段は、アイメッセ山梨や甲府駅前等を舞台に、オールジャンルの同人誌即売会「コミックチャレンジ」を開催している。
この「コミックチャレンジ」が、サークルさんから要望を受けてなのだろう。新たに東方オンリーを立ち上げる事となった。


主催団体「アニメ倶楽部」の公式サイトには、こう記されている。

>山梨版東方オンリーイベント開催に向けての協力団体または個人を募集中です。
>2010年11月開催の「ふじやまウ゛ォルケイノ」(筆者注・山梨縣護国神社開催「凱風快晴〜フジヤマヴォルケノ〜」のこと)以降山梨に東方イベントがなく、当コミックチャレンジに開催して欲しいという要望が増えています。
>★という事で、プチお試しイベントが5月19日富士で、更に12月8日(日)甲府で「東方甲州祭 其の壱」を甲府駅前にてサークル参加100スペース規模で行います。

★参考リンク
「富士・東方オンリー極ミニ」 http://k2.fc2.com/cgi-bin/hp.cgi/animeclub-kofu/?pnum=0_59&guid=ON
「東方甲州祭・其の壱」http://k2.fc2.com/cgi-bin/hp.cgi/animeclub-kofu/?pnum=0_50&guid=ON

オンリーイベントを立ち上げる事自体は構わない。当地同人界の活性化に繋がるし、本来歓迎すべき事案である。

しかしながら、私は過去、オールジャンル同人誌即売会「コミックチャレンジ」に参加した事があったが、人手不足を主因とした運営上の瑕疵が多く、相当厳しい事を書き、苦言を申し上げた。
また、過去に「コミックチャレンジ」は、他ジャンルのオンリーを開催したものの、告知不足からサークルが集まらなかった事もある。
過去の「アニメ倶楽部甲府/コミックチャレンジ」の経緯を見る限り、「今のままでは成功は覚束ない」とも感じる。

私自身、過去ブログでボロクソ書いた経緯はあれども、折角立ち上げた即売会だ。一生懸命努力し、成功して貰いたいと思う。
(「成功」の定義は各人により異なるが、サークルも一般参加者も集まり盛況に終わる事、私は定義する)
成功すれば、山梨同人界に刺激となり、県内他の即売会に、プラスの波及効果も期待できる。山梨の同人界の活性化にも繋がる。
折角東方オンリーを開くのだから、何とか成功して欲しいが、その為には、コミックチャレンジ自身も、東方オンリー成功に導けるだけの「体質改善」を図らねばならない。
今までのやり方の踏襲では、必ず失敗する。

今回の記事は、「〜成功の為の道標〜」と題し、「コミックチャレンジ」が東方オンリーを成就させるに当たって、何が求められるかを論じたい。

過去、私は数多くの東方オンリーに評論や提言を行ってきた。
今回は、以下の各記事の内容を焼き直ししつつ、山梨と「コミックチャレンジ」の事情も加味し、山梨東方オンリー成功に向けての提言として纏めさせていただきたい。

「東方オンリー「諏訪風神祭」の告知方法を考える」(2012年7月記) http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51891729.html

中国地方・初の東方オンリー「東方椰麟祭」に期待 http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51552555.html
2/14 「東方椰麟祭」成功の要因を改めて分析する http://blog.livedoor.jp/analstrike/archives/51625109.html
(2010年「東方椰麟祭」初回開催前後の記事)

★尚、ここでは断りの無い限り、12月の「東方甲州祭」の成功に照準を合わせて論じる事とする。
5月の富士も忘れたわけでは無いが、今からだと準備期間も短く、提案できる事にも限りがある。
あくまで12月の「本番」を成功に導く為の方法を論じたい。


【先ずはチラシから】

同人誌即売会開催に当たり、チラシを撒き告知を図るのは、基本中の基本である。
絵師さんに話を通し、作品を提出してもらってから印刷…というのがいつもの流れだろう。

注意いただきたい点は、二点ある。

一点目は、主催氏本人はチラシ絵を描かない方が良い。誰か他の東方サークルさんに、絵は頼むべきであること。
「コミックチャレンジ」は、主催氏本人のイラストが、チラシやカタログを飾っているが…貴方今まで東方のイラスト描いたの見た事ないぞ…
東方絵を描くなんて慣れないことやっても、余計なエネルギーを費やすのみだ。
餅は餅屋。描き慣れている東方サークルに絵はお願いして、浮いたエネルギーは、告知とか他の事に費やした方が前向きだ。

二点目は、【表面フルカラー】のチラシが望ましいという事。

他の東方オンリーのチラシは皆フルカラーだ。
「コミックチャレンジ」は普段1色での印刷だが、それと同じ要領で1色のチラシを用意しても、周りのフルカラーに囲まれたら、見映えは良くない。
周りに合わせて、フルカラーとしたい。

今採り上げた二点に共通する事としては…「普段と同じ要領でやっちゃまずいよ!」という事。
貴方はこれから、「東方」という未知の世界を旅するのだ。
今までのやり方は捨て、東方の世界に合ったやり方を覚える…それぐらいの心構えで、丁度良いのかもしれない。


【告知の五本柱】

何度も申し上げた内容の繰り返しだが、同人誌即売会における告知の「五本柱」を再掲したい。

1.開催地・他即売会での告知
2.同人系店舗での告知
3.都心・大規模即売会での告知
4.インターネット上の告知
5.同ジャンル他オンリーでの告知

これを基本に、ジャンル特性を考慮しつつ、どこに告知の比重を置くかを検討する。

東方の特徴として、地元若者の参加比率が高く、これを最重視すべきではある。
と同時に、遠征参加者も馬鹿に出来ない比率。
まずは地元での告知を最重要視し、その上で全国各地の東方オンリーにも告知する。
これが基本的な告知の方向性となろう。

【「1.開催地・他即売会での告知」に関する方策】

「コミックチャレンジ」は地元・山梨の同人誌即売会だ。
最も重要な「1.開催地・他即売会での告知」については、ご自身のイベントでチラシを撒かないなんて事は有り得ないから、心配には及ばない。

少し気になるのは、ご自身が主催されるイベント「以外」でチラシ撒きをされるのかどうか?である。
過去私が参加した山梨の即売会だと、「凱風快晴〜フジヤマヴォルケイノ〜」においては、サークルとしては出店されたものの、スペースにチラシを撒いた形跡は見られなかった。
「コミックファクトリー甲州遠足」に至っては、足を運びすらしなかった。
過去の動きを見る限り、山梨県内の自身主催「以外」の即売会(例・4月「COMIC BREAKERZ」)で、真面目に告知に励めるのか?いささか疑問を感じる。
そして、それができるか否かが、地元東方サークルを掘り起こせるかどうかの、一つの鍵となろう。

また、ジャンル不問で全サークルに配布する事も必要だ。
地方は、複数ジャンルの掛け持ち組が多い。
東方オンリーの存在を知れば、例えメインが他ジャンルであろうとも、東方で本を出そうと意欲を燃やすサークルも出てくる。
東方以外のサークル含め、全サークルにチラシを撒く事も、東方サークルの掘り起こしに繋がる。

さて、長野県の中信地方…中央線だと諏訪〜松本の当たりは、隣県とは言え、甲府へもJR一本で、非常に便が良い。
実際、諏訪開催の東方オンリーには、山梨からの遠征組も居る。
そこで、中信を「準地元」として扱い、山梨県内同様、重視すべき告知先とする事を、私は提案したい。
中信には、6月に松本で「コミックファクトリー」が、9月には「諏訪風神祭」が控えている。規模も大きく告知し甲斐もあるだろう。
他にも、松本では様々即売会が開かれており、そこに足を運びたい。
これらの即売会にサークル参加し、サークル受付を行えば、尚良いだろう。窓口を開く事自体が宣伝になるし、参加サークルに便宜を図り、サークル集めの一助にもなるからだ。


【「2.同人系店舗での告知」はもう少しパワーアップ可能!】

現在、「アニメ倶楽部甲府/コミックチャレンジ」公式サイト(富士開催の方)には、以下記載されている。

>申込みチラシは2月下旬以降、らしんばん甲府・静岡・浜松の各店舗、アニメイト甲府・沼津の各店舗に設置を予定。

地元のお店に撒く姿勢は良いと思うが…富士宮にもアニメイトが開店しており、そこにも置けないものか。
また、5月は「お試し」の色が強いから配布先も控え目なのかもしれないが、本番・12月の甲府を考えるなら、もっと手広く告知したい。
岡谷の笠原書店や松本のアニメイト等、「準地元」となる地域にもチラシを置きたい。

また、東方は全国各地からの遠征組の多いジャンルでもある。
全国津々浦々の店舗をカバーできれば理想だが、なかなか難しい。
手っ取り早い方法としては、「とらのあな」や「メロンブックス」のような、東方に力を入れかつ全国展開を図る店舗に協力を求めたい。
具体的には、本部にお願いし全国のお店にチラシを流して貰う形になろう。
向こうも東方オンリーが相手なら、協力的な態度を取ってくれるだろう。


【「3.都心・大規模即売会での告知」にも注力したい】

都会の大規模即売会に、東方サークルが参加するケースも多い。
大きめのオールジャンル即売会だと、東方サークルの数は全体の1〜2割はある。2000サークル規模なら、200〜400サークルは参加する。
ここにも是非告知を図りたい。

東京へも特急で僅か1時間の便利さもあり、山梨のサークルが、東京に上京して参加するケースも少なくない。
東京での告知は、地元サークルの掘り起こしに繋がる可能性もある。

また、都内の即売会は、関東一円からサークルが集う。(イベントによっては全国各地から集うケースもあるが、それは一旦置いておく)
山梨は関東からなら比較的近場だ。お手軽に、日帰り遠征も充分可能だ。
東京で告知する事により、関東一円のサークルを呼び寄せる効果も、充分有り得るだろう。

…東京も、「準地元」として捉えた方が良いかもしれない。

できれば全サークルに撒くのが理想だが、規模の大きい即売会だと、サークル数も4桁以上。やってできないことは無いかもしれないが、相当ハードだ。
東方サークルだけに絞って配布しても、問題は無いと思う。
具体的には、4月の「サンクリ」「COMIC1」、5月の「博麗神社例大祭」(これについては改めて後述する)、6月サンクリ、8月夏コミ当たりが考えられよう。

尚、コミケは事前申請が必須なので、しっかり準備を整えたい。


【「4.インターネット上の告知」に課題有り・要改善!】

ホームページを通じてイベントの存在を告知している。そこまでは良いだろう。
しかし、オンライン申込みが為されていない点については、サークル集めに大きな足枷となる。これは間違いなく、断言できる。
何故なら、東方はオンライン申込み率が極めて高い。大(9)州東方祭あたりになると、99%がオンライン申込だ。
東方は、オンライン申込が「当たり前」のジャンルだ。オンライン申込が無ければ、サークルは不便に思い、申込みを躊躇うだろう。
至急、オンラインでの申込みを整備すべきである。

とは言え、「コミックチャレンジ」は携帯用のサイトしか持っておらず…PC用のサイトも用意できない現状。
サイト構築の作業等、主催氏は苦手なのかもしれない…
オンライン用の申込みフォームを用意できれば理想だが、そこまでは望めない。

それでも今は、「ToMiCo」http://tomico.jp/のように、オンライン申込みシステムを代行してくれる業者も居る。
自力でオンライン申込のシステムを構築できなくても、「ToMiCo」に頼れば賄える。
また、申込フォームが無くとも、メールに申込み必要事項を書かせ、サークルカットを添付ファイルで送らせる事で、オンライン申込みの代替とする事も可能だろう。

スキルが無くとも、工夫次第で何とかなる。
何とかして、オンライン申込みの体制を整えるべきである。

…とここまで書いた所で字数制限がw
続きは、次回記事で改めて…。