オンラインゲーム「艦隊これくしょん〜艦これ〜」の急速な流行に伴い、このジャンルは急激に成長した。
全国各地至る所で艦これオンリーが立ち上がり、多くの同人誌即売会主催が艦これに手を出す。
歴史は繰り返す。数年前の「東方Project」の時にも見かけた光景が、艦これにおいても繰り返された。
このジャンルで特筆すべきは、今年1月に東京ビッグサイトにて開催された艦これオンリー「軍令部酒保&砲雷撃戦!よーい!合同演習」であろう。
ビッグサイト1ホールをまるまる貸し切っての開催。1月開催時は、初回ご祝儀という事もあろうが、1200ものサークルを集めた。
このイベントは、2つの有力主催団体による合同開催形式を取っている。
一つは、主に都産業貿易センター浜松町館を舞台として、「コスチュームカフェ」や幾つかの女性向けジャンルオンリーを定期的に開催するイベント主催団体「高天原」。
そしてもう一つは、数多くのジャンルでオンリーイベントを開催し続け、そして艦これオンリーの先駆者であり第一人者でもあるイベント主催団体「SDF」。
両団体とも、艦これオンリーを開催している。
(高天原は「軍令部酒保」を開催、SDFは「砲雷撃戦!よーい!」を開催)
この両団体が、東京ビッグサイトという広い会場での開催という形で大規模化を志向し、合同開催という形で立ち上がった艦これオンリーが、この「軍令部酒保&砲雷撃戦!よーい!合同演習」である。
この合同開催形式は、両団体の「長所」を上手く合致させたものでもあった。
SDFは、早期から開催を重ね実績を積み上げていたお蔭で、「砲雷撃戦!よーい!」というイベント名にも一定のブランド力を有している。都内で開催する他団体の艦これオンリーに比べサークル数は多めの傾向にある事から、そう判断可能だ。
(詳しくは、夏コミ刊行の拙書「同人誌即売会見聞録2014〜艦これオンリー特集〜」の第一部あたりの図表等をご覧いただきたい)
高天原は、東京ビッグサイトにて自身でイベントを主催した事もあるし、他のビッグサイト開催イベントの運営にも尽力した事もある。ビッグサイトでの開催ノウハウは豊富に有している。
つまり、SDF「砲雷撃戦!よーい!」のブランド力でサークルが集まり、高天原の運営力で当日を切り盛り。
両者の長所が合わさり、ビッグサイトで1000sp規模のイベントを回す事ができたのではないか、と分析する。
1月のこの実績を鑑み、私も俄然注目するようになった。
9月の「合同演習」には、是非足を運んでみよう…そう思い立って、私はこの日に地方遠征の予定を入れず、ビッグサイトに足を運ぶことにしたのである。
ただ、7月締切後に追加受付を始めた…という事は、主催側が期待したほどには集まっていないという事でもある。
流石に、前回に比べ数を落とすのではなかろうか。そう予感した。
最終的には900サークル前後。sp数ベースでは1000spを超えるか超えないかのレベル。
もちろん、オンリーイベントで1000近い数字を出したの事は、「凄い」の一言なのだが、流石に初回水準に迫る事は難しかったか。
当日来場したのは13時過ぎ。
一般参加者は、必ずしもサークルの目減りに反比例はしていないようで、来場者多数だった模様。私がお邪魔した時には、既にカタログは完売状態。フリー入場に移行していた。
コスプレイヤーも非常に多く、その賑わいがイベントに華を添える。
サークルも、これだけの大規模イベントとなれば、皆力を入れて新刊を発行する。
全般的に、活気に満ちたオンリーイベントであったと思う。
各艦これオンリーが実施する企画の「リプレイ企画」は、このイベントにおいても健在だ。
同人誌印刷業者・ねこのしっぽ社員でもある「ながやす提督」は、艦これにおける名提督の一人であり、様々な艦これオンリーイベントにおいて、リプレイ企画に起用され引っ張りだこの存在。当然のごとく、今回もこの企画に招聘された。
しかし今回は、ながやす提督のリプレイにあらず。
ながやす提督は司会役に回り、このイベントの参加者からリプレイ実演希望者を募り、彼らにリプレイを行っていただく、という方式だ。
ステージ上には多くの参加者が集い、皆の注目を集めながら、リプレイに注目していた。
この即売会は、物販も特徴的であった。
本部では、過去に開催された「砲雷撃戦!よーい!」の在庫となった公式グッズを頒布。
艦これの「聖地」でもあり、過去SDFが聖地でのオンリーを開催した場所でもある【呉市】【舞鶴市】の業者も企業枠で参加。地元の特産品を、積極的に販売していた。
これまでの聖地開催「砲雷撃戦!よーい!」での物販が、ダイジェスト的に濃縮されたかのような物販のラインナップであった。
企業出店は、上記以外では、「青ブーブー通信社」が白眉。
関西のオールジャンル同人誌即売会「こみっく☆トレジャー」が有名だが、艦これオンリーにも進出。関西で300サークルを集め「台風の目」となった存在だ。
人だかりがヤケに多くできていたが、それもそのはず。参加者に、缶バッジの「絵付け体験」(?)をやってもらおうとする取り組み。これまでにない斬新な企画という事もあり、常時賑わいを見せていた。
…ちょっと待て、お前らのイベントとあまり関係ない企画じゃねえかw
企業ブースの出展料も相当払っている筈なのに、肝心の即売会宣伝そっちのけ、本業と余り関係なさそうな企画なので、出展料の元が取れてないんじゃないだろうか、大丈夫なのだろうか、と少し心配になるw
とこうして、前回よりサークル数を落としたものの、盛況に終わった「軍令部酒保&砲雷撃戦!よーい!合同演習」だが、残念ながら次回開催の予定は無い模様だ。
毎年、夏・冬コミケのコミケから若干間を離して開催されるこのイベントだが、「砲雷撃戦!よーい!」は既に来年1月、都内蒲田で独自開催の模様。両イベント合同の芽は、どうやら無い、と考えられる。
流石に、東京ビッグサイトが1ホール1000sp割れともなれば、採算的に合わなさそうな気もするし、仕方無いか。
今後は、「軍令部酒保」「砲雷撃戦!よーい!」ともそれぞれ独自の道を歩むのだろうが、両イベントの今後の発展と隆盛を期待したいものである。
全国各地至る所で艦これオンリーが立ち上がり、多くの同人誌即売会主催が艦これに手を出す。
歴史は繰り返す。数年前の「東方Project」の時にも見かけた光景が、艦これにおいても繰り返された。
このジャンルで特筆すべきは、今年1月に東京ビッグサイトにて開催された艦これオンリー「軍令部酒保&砲雷撃戦!よーい!合同演習」であろう。
ビッグサイト1ホールをまるまる貸し切っての開催。1月開催時は、初回ご祝儀という事もあろうが、1200ものサークルを集めた。
このイベントは、2つの有力主催団体による合同開催形式を取っている。
一つは、主に都産業貿易センター浜松町館を舞台として、「コスチュームカフェ」や幾つかの女性向けジャンルオンリーを定期的に開催するイベント主催団体「高天原」。
そしてもう一つは、数多くのジャンルでオンリーイベントを開催し続け、そして艦これオンリーの先駆者であり第一人者でもあるイベント主催団体「SDF」。
両団体とも、艦これオンリーを開催している。
(高天原は「軍令部酒保」を開催、SDFは「砲雷撃戦!よーい!」を開催)
この両団体が、東京ビッグサイトという広い会場での開催という形で大規模化を志向し、合同開催という形で立ち上がった艦これオンリーが、この「軍令部酒保&砲雷撃戦!よーい!合同演習」である。
この合同開催形式は、両団体の「長所」を上手く合致させたものでもあった。
SDFは、早期から開催を重ね実績を積み上げていたお蔭で、「砲雷撃戦!よーい!」というイベント名にも一定のブランド力を有している。都内で開催する他団体の艦これオンリーに比べサークル数は多めの傾向にある事から、そう判断可能だ。
(詳しくは、夏コミ刊行の拙書「同人誌即売会見聞録2014〜艦これオンリー特集〜」の第一部あたりの図表等をご覧いただきたい)
高天原は、東京ビッグサイトにて自身でイベントを主催した事もあるし、他のビッグサイト開催イベントの運営にも尽力した事もある。ビッグサイトでの開催ノウハウは豊富に有している。
つまり、SDF「砲雷撃戦!よーい!」のブランド力でサークルが集まり、高天原の運営力で当日を切り盛り。
両者の長所が合わさり、ビッグサイトで1000sp規模のイベントを回す事ができたのではないか、と分析する。
1月のこの実績を鑑み、私も俄然注目するようになった。
9月の「合同演習」には、是非足を運んでみよう…そう思い立って、私はこの日に地方遠征の予定を入れず、ビッグサイトに足を運ぶことにしたのである。
ただ、7月締切後に追加受付を始めた…という事は、主催側が期待したほどには集まっていないという事でもある。
流石に、前回に比べ数を落とすのではなかろうか。そう予感した。
最終的には900サークル前後。sp数ベースでは1000spを超えるか超えないかのレベル。
もちろん、オンリーイベントで1000近い数字を出したの事は、「凄い」の一言なのだが、流石に初回水準に迫る事は難しかったか。
当日来場したのは13時過ぎ。
一般参加者は、必ずしもサークルの目減りに反比例はしていないようで、来場者多数だった模様。私がお邪魔した時には、既にカタログは完売状態。フリー入場に移行していた。
コスプレイヤーも非常に多く、その賑わいがイベントに華を添える。
サークルも、これだけの大規模イベントとなれば、皆力を入れて新刊を発行する。
全般的に、活気に満ちたオンリーイベントであったと思う。
各艦これオンリーが実施する企画の「リプレイ企画」は、このイベントにおいても健在だ。
同人誌印刷業者・ねこのしっぽ社員でもある「ながやす提督」は、艦これにおける名提督の一人であり、様々な艦これオンリーイベントにおいて、リプレイ企画に起用され引っ張りだこの存在。当然のごとく、今回もこの企画に招聘された。
しかし今回は、ながやす提督のリプレイにあらず。
ながやす提督は司会役に回り、このイベントの参加者からリプレイ実演希望者を募り、彼らにリプレイを行っていただく、という方式だ。
ステージ上には多くの参加者が集い、皆の注目を集めながら、リプレイに注目していた。
この即売会は、物販も特徴的であった。
本部では、過去に開催された「砲雷撃戦!よーい!」の在庫となった公式グッズを頒布。
艦これの「聖地」でもあり、過去SDFが聖地でのオンリーを開催した場所でもある【呉市】【舞鶴市】の業者も企業枠で参加。地元の特産品を、積極的に販売していた。
これまでの聖地開催「砲雷撃戦!よーい!」での物販が、ダイジェスト的に濃縮されたかのような物販のラインナップであった。
企業出店は、上記以外では、「青ブーブー通信社」が白眉。
関西のオールジャンル同人誌即売会「こみっく☆トレジャー」が有名だが、艦これオンリーにも進出。関西で300サークルを集め「台風の目」となった存在だ。
人だかりがヤケに多くできていたが、それもそのはず。参加者に、缶バッジの「絵付け体験」(?)をやってもらおうとする取り組み。これまでにない斬新な企画という事もあり、常時賑わいを見せていた。
…ちょっと待て、お前らのイベントとあまり関係ない企画じゃねえかw
企業ブースの出展料も相当払っている筈なのに、肝心の即売会宣伝そっちのけ、本業と余り関係なさそうな企画なので、出展料の元が取れてないんじゃないだろうか、大丈夫なのだろうか、と少し心配になるw
とこうして、前回よりサークル数を落としたものの、盛況に終わった「軍令部酒保&砲雷撃戦!よーい!合同演習」だが、残念ながら次回開催の予定は無い模様だ。
毎年、夏・冬コミケのコミケから若干間を離して開催されるこのイベントだが、「砲雷撃戦!よーい!」は既に来年1月、都内蒲田で独自開催の模様。両イベント合同の芽は、どうやら無い、と考えられる。
流石に、東京ビッグサイトが1ホール1000sp割れともなれば、採算的に合わなさそうな気もするし、仕方無いか。
今後は、「軍令部酒保」「砲雷撃戦!よーい!」ともそれぞれ独自の道を歩むのだろうが、両イベントの今後の発展と隆盛を期待したいものである。