9月21日、名古屋の合同オンリーを辞した私は、その足で三重に急行した。
三重県では「初」となる東方オンリー「東方伊勢物語」に足を運ぶ為である。
近鉄特急「五十鈴川駅」で下車。駅から路線バスに乗ること30分で、会場「サンアリーナ」に到着する。
この会場は、今は撤退したものの、かつてはユウメディア(スタジオYOU)が「おでかけライブin伊勢」を開催しており、ブランクはあるものの同人誌即売会の開催実績も充分だ。
駅から遠くやや不便ではあるものの、バスも30分に1本ぐらいは出ているので、バスの時間さえ事前にチェックしておけば、公共の交通機関でも充分アクセスは可能だろう。
★さて、「東方伊勢物語」については、「お家事情」により、主催が8月に交替している。本稿では、便宜上「前主催」「新主催」と分けて表記する。
参加サークル数は、約90サークル。スペース数ベースならば、120spぐらいで、相当健闘していると思う。
これは、三重県「初」という事で、初ものに飛びつきたがる、東方サークルの遠征クラスタが大挙押し寄せた、という部分が大きいだろう。
実際、参加サークルの中には地元や近県(愛知等)のサークルも多少いようが、大半は「どこかでお見かけしたような面々」ばかりであるw
前主催の頃には、告知も非常に積極的で、全国各地の東方オンリーにくまなくチラシを撒いており、これもその効果を後押ししていたと思う。
(といっても、会場自体が広すぎたので、会場の半分ぐらいしかサークルで 埋められず、残り半分は広大なコスプレゾーンになっていたが…)
当日もそれなりに参加者が集い、アフターイベントにも100人以上が残る盛況ぶり。
一応は「成功」と評したい所である。
…当日「だけ」を見ればそう申し上げたい所だが…
しかしながら、この即売会は、事前の部分でくだらぬ「お家騒動」が起きてしまった。
サークルや一般参加者をみだりに不安に陥れたこの騒動については、関係者一同大いに反省せねばならないと思う。
コミックマーケット開催期間中でもある8月17日の事だが、当時のホームページ制作担当者が、「前主催氏の行動に問題がある為開催が困難な情勢となった」とホームページ上で発表したのである。
東方界隈は大いに騒然とし、最終的には「予定通りの開催」とするものの「主催の交替」という事で落ち着いた。
そして、その「新主催」は、この騒動を起こした、当時のホームページ制作担当者である。
これは「クーデター」の類じゃないかと私は思ったが、今もって振り返るに、恐らく「騒動を起こした責任を取って、主催を引き継ぎイベントを全うする」という方向で捉えた方が良いのかもしれない。
そう好意的に解釈しておく。
この文言は、現在消去されているようだが、web魚拓や2ch等(http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/comiket/1394332799/467など)で拡散されている。
私も原文を当たってみたのだが…感想としては、「ちょwこれのどこが開催困難な理由なのか理解不能なんすけどwww」と言ったところだろうか。
確かに前主催の言動は、新主催はじめ他のスタッフに不快感を与えていたのだろう。
スタッフ活動にアイデンティティを持つ向きには、プライドを傷つけられる、我慢のならない言動も含まれていそうだ。
だが、それはあくまでスタッフ世界の中の話だ。運営内部で話し合って解決すれば良く、参加者には関係の無い話だ。
参加者としては、ちゃんと会場が用意され、サークルや一般参加者への案内が整えられていれば、それで良い。
それが用意されない環境ならば、「開催困難」と判断できるだろうが、その域には達していない。
主要スタッフが離脱して運営力が落ちる事はあるかもしれないが、それも即開催困難に繋がらない。
前主催に連絡が取れず云々…という言い分もあろうが、別に失踪した訳では無い。
この日はコミックマーケットの開催日。買い物や挨拶まわりに夢中で、連絡も取り辛くなる事は充分考えられる。
事実、8月16日のコミケ2日目、私はサークルへの挨拶回りに勤しむ前主催と邂逅し、少しの時間だが歓談している。
前主催が失踪したなら開催困難だろうが、挨拶回りしている姿を見ている以上、そういう訳でも無い。
一時的に連絡が取れない、と考えた方が自然だろう。
(但し、前主催と新主催とは不仲と思われる。前主催が、意図的に新主催との連絡を絶っていたと考えた方がより自然かもしれないが)
前主催の言動には、問題があったのかもしれない。
だが、それをもって新主催が「開催困難」と断じ、公の場に前主催の言動を晒すのは、流石に判断を誤っていると断じざるを得ない。
前主催の言動に問題があったとしても、それはスタッフ達がたしなめるなり、話し合いをするなりして、可能な限りこの手のゴタゴタは、スタッフ内で処理するべきである。
スタッフ内の話を外に持ち出されても、困るのは我々参加者である事はご理解いただきたいもの。この騒ぎを起こした新主催には、この点、猛省を促したい。
但し、別の視点から俯瞰すると、新主催側にも「そうせざるを得ない」要素があったような気もする。そこは、酌量すべき余地があると思う。
何故そう考えるかというと、前主催の当時の声明文の、最後の一節がその理由となる。
>(8月17日に私はスタッフのメーリングリストから、主催により強制退会させられてしまったため、現状はわかりません)
新主催は、恐らく、前主催をたしなめようと何度もメーリングリスト等でやり取りしていたのだろう。話し合いで解決しようと試みていたように思える。
しかし、スタッフ間の意思疎通ツールである筈の、メーリングリストから外され、意思疎通が出来なくなってしまった。何か物申したくとも、物申す手段が無い。
強硬策に出たくなる気持ちも、分からなくはない。
この8月17日は、新主催が声明文を出した日であると共に、前主催が新主催をメーリングリストから退会させた日でもある。
タイミング的に、前主催が新主催をメーリングリストから外し、それにブチ切れた新主催が強硬策・声明文の発表に至った…そういう構図である事は明らかだろう。
前主催が、新主催をメーリングリストから外した事は、新主催をこのような安直な行動に走らせた事に繋がっている。
前主催も、新主催の安直な行動に対し、連帯責任を負わざるを得ないだろう。
というか、前主催には、スタッフをマネジメントする能力に弱い部分があったと思う。
これは、新主催を安直な行動に追い込んだ事のみに留まらない。
例えば、「列を並べたいだけのスタッフはいらない」という前主催の発言が、新主催により問題視された。(この手の発言をしていたことは、私の元にも他のルート経由で伝わっており、前主催がそういう発言をしていたことは、間違いないと思う)
実は、その発言自体は、自分も理解する。同感だ。
スタッフには、サークルや一般参加者を慮る裏方さんであって欲しいと私は思っている。列を並べて悦に入っているだけのスタッフには、余り良い印象を受けない。
でもちょっと待って欲しい。主催一人じゃイベントは成り立たない。
多くのスタッフさんの助けを借りて、イベントは成り立っている。そしてその中には、前主催が卑下する「列を並べたいだけのスタッフ」も含まれている。
主催、そしてイベントは、スタッフのお力を拝借する事で成り立っている存在だ。
動機はどうあれ、自分に力を貸してくれる存在である以上、もう少し感謝の念を持つべきなのではないか。
感謝の念があれば、その発言は出てこない筈だし、スタッフ達の反発も無かった筈だ。
スタッフは、何でもいう事を聞いてくれる、無償の奴隷ではない。
あくまで自発的・能動的に動き、主催の力になってくれる。主催としては、感謝すべき、ありがたがるべき存在である。
前主催は、そこら辺の意識が弱く、それ故に新主催をはじめとするスタッフ達の反感を買ったのだろう。
言葉そのものには同意できても、主催という「立場」を考えると軽率な発言であったと思う。
あと、webサイトというのは、そのイベントの「顔」である。
「顔」である以上、自分で管理するのが理想である。
他人に任せるのであれば、余程信頼のおける人でないと任せてはならないと思う。
謀反を起こすような人に任せてしまったのも、前主催の失策だろう。
また、謀反を起こさせないようなマネジメントも、前主催は出来ていなかった。
前主催は、web担(新主催)と入念に意思疎通を行い、意思決定に齟齬の無いよう努めるべきであった。意思疎通が出来ていれば、謀反なんぞ起こり得ない。
しかし前主催は、新主催との意思疎通を図るどころか、新主催をメーリングリストから遮断し、意思疎通を放棄してしまった。
意思疎通の放棄により、起こさずに済むかもしれない謀反を、誘発させてしまった点も、反省すべき点になると思う。
…とここまで、前主催・新主催双方に、極めて厳しい事を書いてしまった。
ただ、お二人ともまだまだ若い方であり(だからこそ若気の至りで今回のような事になってしまったのだろうが)、今後の成長と将来も期待できる方である。
今回は厳しい事を書いてしまったが、これを糧に今後の同人活動の足しにしていただければ、それで良いと思う。
今回の件で反省すべき所は反省し、今後の同人活動(主催なりスタッフなりサークル活動なり)に繋げていただく事を願いたい。
三重県では「初」となる東方オンリー「東方伊勢物語」に足を運ぶ為である。
近鉄特急「五十鈴川駅」で下車。駅から路線バスに乗ること30分で、会場「サンアリーナ」に到着する。
この会場は、今は撤退したものの、かつてはユウメディア(スタジオYOU)が「おでかけライブin伊勢」を開催しており、ブランクはあるものの同人誌即売会の開催実績も充分だ。
駅から遠くやや不便ではあるものの、バスも30分に1本ぐらいは出ているので、バスの時間さえ事前にチェックしておけば、公共の交通機関でも充分アクセスは可能だろう。
★さて、「東方伊勢物語」については、「お家事情」により、主催が8月に交替している。本稿では、便宜上「前主催」「新主催」と分けて表記する。
参加サークル数は、約90サークル。スペース数ベースならば、120spぐらいで、相当健闘していると思う。
これは、三重県「初」という事で、初ものに飛びつきたがる、東方サークルの遠征クラスタが大挙押し寄せた、という部分が大きいだろう。
実際、参加サークルの中には地元や近県(愛知等)のサークルも多少いようが、大半は「どこかでお見かけしたような面々」ばかりであるw
前主催の頃には、告知も非常に積極的で、全国各地の東方オンリーにくまなくチラシを撒いており、これもその効果を後押ししていたと思う。
(といっても、会場自体が広すぎたので、会場の半分ぐらいしかサークルで 埋められず、残り半分は広大なコスプレゾーンになっていたが…)
当日もそれなりに参加者が集い、アフターイベントにも100人以上が残る盛況ぶり。
一応は「成功」と評したい所である。
…当日「だけ」を見ればそう申し上げたい所だが…
しかしながら、この即売会は、事前の部分でくだらぬ「お家騒動」が起きてしまった。
サークルや一般参加者をみだりに不安に陥れたこの騒動については、関係者一同大いに反省せねばならないと思う。
コミックマーケット開催期間中でもある8月17日の事だが、当時のホームページ制作担当者が、「前主催氏の行動に問題がある為開催が困難な情勢となった」とホームページ上で発表したのである。
東方界隈は大いに騒然とし、最終的には「予定通りの開催」とするものの「主催の交替」という事で落ち着いた。
そして、その「新主催」は、この騒動を起こした、当時のホームページ制作担当者である。
これは「クーデター」の類じゃないかと私は思ったが、今もって振り返るに、恐らく「騒動を起こした責任を取って、主催を引き継ぎイベントを全うする」という方向で捉えた方が良いのかもしれない。
そう好意的に解釈しておく。
この文言は、現在消去されているようだが、web魚拓や2ch等(http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/comiket/1394332799/467など)で拡散されている。
私も原文を当たってみたのだが…感想としては、「ちょwこれのどこが開催困難な理由なのか理解不能なんすけどwww」と言ったところだろうか。
確かに前主催の言動は、新主催はじめ他のスタッフに不快感を与えていたのだろう。
スタッフ活動にアイデンティティを持つ向きには、プライドを傷つけられる、我慢のならない言動も含まれていそうだ。
だが、それはあくまでスタッフ世界の中の話だ。運営内部で話し合って解決すれば良く、参加者には関係の無い話だ。
参加者としては、ちゃんと会場が用意され、サークルや一般参加者への案内が整えられていれば、それで良い。
それが用意されない環境ならば、「開催困難」と判断できるだろうが、その域には達していない。
主要スタッフが離脱して運営力が落ちる事はあるかもしれないが、それも即開催困難に繋がらない。
前主催に連絡が取れず云々…という言い分もあろうが、別に失踪した訳では無い。
この日はコミックマーケットの開催日。買い物や挨拶まわりに夢中で、連絡も取り辛くなる事は充分考えられる。
事実、8月16日のコミケ2日目、私はサークルへの挨拶回りに勤しむ前主催と邂逅し、少しの時間だが歓談している。
前主催が失踪したなら開催困難だろうが、挨拶回りしている姿を見ている以上、そういう訳でも無い。
一時的に連絡が取れない、と考えた方が自然だろう。
(但し、前主催と新主催とは不仲と思われる。前主催が、意図的に新主催との連絡を絶っていたと考えた方がより自然かもしれないが)
前主催の言動には、問題があったのかもしれない。
だが、それをもって新主催が「開催困難」と断じ、公の場に前主催の言動を晒すのは、流石に判断を誤っていると断じざるを得ない。
前主催の言動に問題があったとしても、それはスタッフ達がたしなめるなり、話し合いをするなりして、可能な限りこの手のゴタゴタは、スタッフ内で処理するべきである。
スタッフ内の話を外に持ち出されても、困るのは我々参加者である事はご理解いただきたいもの。この騒ぎを起こした新主催には、この点、猛省を促したい。
但し、別の視点から俯瞰すると、新主催側にも「そうせざるを得ない」要素があったような気もする。そこは、酌量すべき余地があると思う。
何故そう考えるかというと、前主催の当時の声明文の、最後の一節がその理由となる。
>(8月17日に私はスタッフのメーリングリストから、主催により強制退会させられてしまったため、現状はわかりません)
新主催は、恐らく、前主催をたしなめようと何度もメーリングリスト等でやり取りしていたのだろう。話し合いで解決しようと試みていたように思える。
しかし、スタッフ間の意思疎通ツールである筈の、メーリングリストから外され、意思疎通が出来なくなってしまった。何か物申したくとも、物申す手段が無い。
強硬策に出たくなる気持ちも、分からなくはない。
この8月17日は、新主催が声明文を出した日であると共に、前主催が新主催をメーリングリストから退会させた日でもある。
タイミング的に、前主催が新主催をメーリングリストから外し、それにブチ切れた新主催が強硬策・声明文の発表に至った…そういう構図である事は明らかだろう。
前主催が、新主催をメーリングリストから外した事は、新主催をこのような安直な行動に走らせた事に繋がっている。
前主催も、新主催の安直な行動に対し、連帯責任を負わざるを得ないだろう。
というか、前主催には、スタッフをマネジメントする能力に弱い部分があったと思う。
これは、新主催を安直な行動に追い込んだ事のみに留まらない。
例えば、「列を並べたいだけのスタッフはいらない」という前主催の発言が、新主催により問題視された。(この手の発言をしていたことは、私の元にも他のルート経由で伝わっており、前主催がそういう発言をしていたことは、間違いないと思う)
実は、その発言自体は、自分も理解する。同感だ。
スタッフには、サークルや一般参加者を慮る裏方さんであって欲しいと私は思っている。列を並べて悦に入っているだけのスタッフには、余り良い印象を受けない。
でもちょっと待って欲しい。主催一人じゃイベントは成り立たない。
多くのスタッフさんの助けを借りて、イベントは成り立っている。そしてその中には、前主催が卑下する「列を並べたいだけのスタッフ」も含まれている。
主催、そしてイベントは、スタッフのお力を拝借する事で成り立っている存在だ。
動機はどうあれ、自分に力を貸してくれる存在である以上、もう少し感謝の念を持つべきなのではないか。
感謝の念があれば、その発言は出てこない筈だし、スタッフ達の反発も無かった筈だ。
スタッフは、何でもいう事を聞いてくれる、無償の奴隷ではない。
あくまで自発的・能動的に動き、主催の力になってくれる。主催としては、感謝すべき、ありがたがるべき存在である。
前主催は、そこら辺の意識が弱く、それ故に新主催をはじめとするスタッフ達の反感を買ったのだろう。
言葉そのものには同意できても、主催という「立場」を考えると軽率な発言であったと思う。
あと、webサイトというのは、そのイベントの「顔」である。
「顔」である以上、自分で管理するのが理想である。
他人に任せるのであれば、余程信頼のおける人でないと任せてはならないと思う。
謀反を起こすような人に任せてしまったのも、前主催の失策だろう。
また、謀反を起こさせないようなマネジメントも、前主催は出来ていなかった。
前主催は、web担(新主催)と入念に意思疎通を行い、意思決定に齟齬の無いよう努めるべきであった。意思疎通が出来ていれば、謀反なんぞ起こり得ない。
しかし前主催は、新主催との意思疎通を図るどころか、新主催をメーリングリストから遮断し、意思疎通を放棄してしまった。
意思疎通の放棄により、起こさずに済むかもしれない謀反を、誘発させてしまった点も、反省すべき点になると思う。
…とここまで、前主催・新主催双方に、極めて厳しい事を書いてしまった。
ただ、お二人ともまだまだ若い方であり(だからこそ若気の至りで今回のような事になってしまったのだろうが)、今後の成長と将来も期待できる方である。
今回は厳しい事を書いてしまったが、これを糧に今後の同人活動の足しにしていただければ、それで良いと思う。
今回の件で反省すべき所は反省し、今後の同人活動(主催なりスタッフなりサークル活動なり)に繋げていただく事を願いたい。