山梨県内を主な地盤とする同人誌即売会主催「アニメ倶楽部甲府」が、東方オンリー「東方甲州祭」を立ち上げたのは2013年12月。
当初は、東方ジャンルには馴染みの薄い(というか昔ながらの方法である)紙媒体での申込のみ受け付けなど不便さが目立つも、その後データ申込も可能とするなど、東方界隈に合わせた仕様を導入するなど改良。
さらには、東方音楽サークル大手「幽閉サテライト」とも提携し、「幽閉サテライト」主催の音楽ライブイベント「東方楽祭」を併催するなどの活性化も模索した。
「東方楽祭」の威力は、2014年6月、夕張市(北海道)で開催された同人誌即売会「夕張まんがまつり」が、「東方楽祭」の併催に伴い、低調・オワコン状態から一転して大盛況に導いた状況をこの目で見ている。(参照:2014年06月21日付『6/15 北海道夕張市開催「夕張まんがメロン祭り」(後編・論評中心)』)
夕張を契機に、「東方楽祭」が地方開催の同人誌即売会の中で開催するという成功モデルが確立。秋田「響灯小町祭」や全国各地の東方オンリー等で、「東方楽祭」の併催が相次いだ。
このモデルは、幽閉サテライト・東方楽祭側にとっては、「東方楽祭」の全国展開を比較的容易に実現させられることや、即売会内でグッズ・CD等の物販も行えることなどのメリットがあると考えられる。
主催側にもメリットがある。「東方楽祭」の併催により、幽閉サテライトやその周辺のお仲間音楽サークルが出演する。これにより一般参加者の集客力が格段に上がるし、サークルもお仲間サークル込で10サークル以上のまとまった規模の参加が見込まれる。
「アニメ倶楽部甲府」主催の東方オンリーは、東方楽祭との提携により、一定数の参加を見込め即売会の安定感を増していった。(参照:2015年05月24日付『4/12 山梨県甲府市「コミックチャレンジ山梨最終回」「東方甲州祭」』)
当初は、東方ジャンルには馴染みの薄い(というか昔ながらの方法である)紙媒体での申込のみ受け付けなど不便さが目立つも、その後データ申込も可能とするなど、東方界隈に合わせた仕様を導入するなど改良。
さらには、東方音楽サークル大手「幽閉サテライト」とも提携し、「幽閉サテライト」主催の音楽ライブイベント「東方楽祭」を併催するなどの活性化も模索した。
「東方楽祭」の威力は、2014年6月、夕張市(北海道)で開催された同人誌即売会「夕張まんがまつり」が、「東方楽祭」の併催に伴い、低調・オワコン状態から一転して大盛況に導いた状況をこの目で見ている。(参照:2014年06月21日付『6/15 北海道夕張市開催「夕張まんがメロン祭り」(後編・論評中心)』)
夕張を契機に、「東方楽祭」が地方開催の同人誌即売会の中で開催するという成功モデルが確立。秋田「響灯小町祭」や全国各地の東方オンリー等で、「東方楽祭」の併催が相次いだ。
このモデルは、幽閉サテライト・東方楽祭側にとっては、「東方楽祭」の全国展開を比較的容易に実現させられることや、即売会内でグッズ・CD等の物販も行えることなどのメリットがあると考えられる。
主催側にもメリットがある。「東方楽祭」の併催により、幽閉サテライトやその周辺のお仲間音楽サークルが出演する。これにより一般参加者の集客力が格段に上がるし、サークルもお仲間サークル込で10サークル以上のまとまった規模の参加が見込まれる。
「アニメ倶楽部甲府」主催の東方オンリーは、東方楽祭との提携により、一定数の参加を見込め即売会の安定感を増していった。(参照:2015年05月24日付『4/12 山梨県甲府市「コミックチャレンジ山梨最終回」「東方甲州祭」』)
即売会としては軌道に乗り始めたアニメ倶楽部甲府は、その後も他の地域に東方オンリーを進出させる。
静岡県では、沼津市にて「東方駿河祭」を開催。これは今春開催時に過去最高の人出を記録したとの話も聞いている。また、これは主催の「趣味」としての領域だが、貸切列車内で開催する東方オンリー「東方遠州祭」も年1回ペースで続いている。
長野県でも松本市で「東方信州祭」を開催。来たる2018年には、群馬県前橋市にて「東方上州祭」の開催も予定されている。
甲府を地盤に、静岡・長野・群馬と地盤を広げる有様は、その版図の一致っぷりも含め「東方界隈の武田信玄」と評しても良いぐらいだろうw
今回当方は、その中で松本進出のもの−すなわち「東方信州祭」−にサークル参加させていただいた。
会場の「松本駅前会館」は、JR松本駅から徒歩5分以内の駅近アクセスで便利な会場だ。
ただ、元々そんな広くない会場で、50sp未満の比較的小さな規模の即売会に起用されている。県内の他即売会だと、毎年8月開催の「あむこみっ!」で多用されている。
今回の「東方信州祭」においても、募集50spと控えめな数字。東方オンリーでこの数字は相当小さいが、案の定30サークル(50sp)と満了に達し、今なお東方熱が健在たることを示していた。
参加30サークルの内、「東方楽祭」出演サークルを中心とした、東方音楽系サークルは14サークルと半数を占める。「東方楽祭」の存在が、サークル数も押し上げているのは、夕張や秋田等他の「東方楽祭」併設即売会と変わらぬ事象だろう。
残りのサークルの内、2/3がグッズ中心、残り1/3が同人誌中心といった構図だ。
狭い会場ではあるが、その中に無理やりコスプレスペースや更衣室、ライブ用のステージ、加えて主催側からのグッズ・同人誌販売もねじ込む。配置に苦心した様子も伺えた。
開場は10時とやや早い(それゆえに当方も当日入りを諦め前日泊を選択したぐらいだが)ものの、それにもかかわらず開場前に大勢の参加者が列をなす。ざっと数えた限りでは、100人ぐらいは来ていただろう。
最終的にはどの程度人が来たのかは不明だが、初動の数字や、終始人でごった返す混雑具合からから推察するに、低めに見積もっても200人以上は間違いないと思う。
私は今年に入り、長野県内を題材とする同人誌を刊行している関係上、長野県内の即売会参加を増やしている。その自分の目線からしても、県内他のどの即売会よりも「東方信州祭」は来場者を集めている、と断言できるだろう。
これも、夕張や秋田の事例同様「東方楽祭」による一般参加者の押し上げ効果が大きいだろう。
ただ、参加者の内大半が若い中高生・大学生の世代。
若い世代は、グッズ系に群がる傾向が見られ、「東方楽祭」目当ての参加者も多いから、音楽サークルのCDにも多く群がる。
同人誌、それも評論系で勝負する当サークルとしては、やや不利な展開だw
(とは言え、来場者の絶対数が多い関係上、県内他の即売会に比べると作品を手に取ってくれた方は多く、「東方×コンテンツツーリズム」の同人誌はこの即売会をもって完売を迎えた)
問題は11時30分からの「東方楽祭」スタートからだ。
今回の「東方楽祭」は即売会会場内でのライブイベント。こういう即売会会期中のステージイベントは、サークルが自らの作品を頒布する上での妨げとなる。大音響になりがちで会話すらも困難になるケースが続出し、過去そういう即売会を厳しく批判したことは決して少なくない。
仮に音響面に配慮が見られても、一般来場者の目線はどうしてもステージに向くため、そういう意味でも多少の支障は出てくるだろう。
「東方楽祭」によるサークル数・一般参加者数増加の効果は認めなければなるまいが、サークル的には、ステージイベントに伴う頒布の難しさも織り込まなければならない。
スケジュールを見ると、11時30分から14時00分までと2時間30分にも及び、結構長い。
この間、サークルとしての頒布活動は事実上「諦めた」方が良いかもしれない。
果たしてライブが始まるが、音響面は意外に調整されており、何とか話ができる環境。ライブ中にも、ある程度作品を売ることができたので、思ったほどの影響はなかった。
これは当サークルが、ステージから離れた配置だったことにも助けられたとは思う。
ステージに近いサークルは人が集いやすく頒布もしづらいのでは?と心配にはなったが、ステージ近くは「楽祭」出演サークルで固める配置。んー彼らなら人垣で頒布がしづらくなる代わり、ステージで披露してCDを売るという利点もあるから、プラス面とマイナス面とが相殺だろうか(汗)
とは言え、やはり一般参加者の目線はステージに向きやすい。
音響面は配慮してくれたので、当サークルも怒り狂うレベルではないものの(ギリギリ許容範囲?)、やはりサークル的には、頒布はしんどいかなあといったところ。
途中で頒布を諦め、駅近くのラーメン屋「ZUN」で昼食をとるなどやや諦めモードといったところか。
「東方楽祭」併催による動員効果は決して馬鹿にならない。サークル集めにおいても、一般参加者の動員においても、「東方信州祭」をはじめとしたアニメ倶楽部甲府主催の東方オンリーにおいては、もはや切り離すことのできない要素と言えるだろう。
だから、サークルとしては頒布の妨げになる要素が含まれていても、まあ仕方ないかな、と思う側面はある。(一般来場者の増加に伴い、頒布機会も増えるというメリットもあるし)
ただそれでも、「東方楽祭」の開催時間は賞味2時間30分で、相当長い。
その分10時〜11時30分、14時〜15時30分と「東方楽祭」の無い純粋な頒布時間を設けて配慮しているものの、今度は頒布時間が10時〜15時30分と長丁場になってしまう。サークル的には、体力的にもしんどくなってくるw
もう30分で良いので、「楽祭」に割く時間を縮めていただきたいところである。
或いは、「大九州合同祭」のようにアフターイベントとして持ってくるというのも一つの方法かもしれない。会場事情の問題もあるかもしれないが、少なくとも即売会開催中に2時間半ステージイベントというのは長すぎる。
「楽祭」の意義・役割は充分理解するが、もう少し何とかならないのか?というのが正直なところである。
静岡県では、沼津市にて「東方駿河祭」を開催。これは今春開催時に過去最高の人出を記録したとの話も聞いている。また、これは主催の「趣味」としての領域だが、貸切列車内で開催する東方オンリー「東方遠州祭」も年1回ペースで続いている。
長野県でも松本市で「東方信州祭」を開催。来たる2018年には、群馬県前橋市にて「東方上州祭」の開催も予定されている。
甲府を地盤に、静岡・長野・群馬と地盤を広げる有様は、その版図の一致っぷりも含め「東方界隈の武田信玄」と評しても良いぐらいだろうw
今回当方は、その中で松本進出のもの−すなわち「東方信州祭」−にサークル参加させていただいた。
会場の「松本駅前会館」は、JR松本駅から徒歩5分以内の駅近アクセスで便利な会場だ。
ただ、元々そんな広くない会場で、50sp未満の比較的小さな規模の即売会に起用されている。県内の他即売会だと、毎年8月開催の「あむこみっ!」で多用されている。
今回の「東方信州祭」においても、募集50spと控えめな数字。東方オンリーでこの数字は相当小さいが、案の定30サークル(50sp)と満了に達し、今なお東方熱が健在たることを示していた。
参加30サークルの内、「東方楽祭」出演サークルを中心とした、東方音楽系サークルは14サークルと半数を占める。「東方楽祭」の存在が、サークル数も押し上げているのは、夕張や秋田等他の「東方楽祭」併設即売会と変わらぬ事象だろう。
残りのサークルの内、2/3がグッズ中心、残り1/3が同人誌中心といった構図だ。
狭い会場ではあるが、その中に無理やりコスプレスペースや更衣室、ライブ用のステージ、加えて主催側からのグッズ・同人誌販売もねじ込む。配置に苦心した様子も伺えた。
開場は10時とやや早い(それゆえに当方も当日入りを諦め前日泊を選択したぐらいだが)ものの、それにもかかわらず開場前に大勢の参加者が列をなす。ざっと数えた限りでは、100人ぐらいは来ていただろう。
最終的にはどの程度人が来たのかは不明だが、初動の数字や、終始人でごった返す混雑具合からから推察するに、低めに見積もっても200人以上は間違いないと思う。
私は今年に入り、長野県内を題材とする同人誌を刊行している関係上、長野県内の即売会参加を増やしている。その自分の目線からしても、県内他のどの即売会よりも「東方信州祭」は来場者を集めている、と断言できるだろう。
これも、夕張や秋田の事例同様「東方楽祭」による一般参加者の押し上げ効果が大きいだろう。
ただ、参加者の内大半が若い中高生・大学生の世代。
若い世代は、グッズ系に群がる傾向が見られ、「東方楽祭」目当ての参加者も多いから、音楽サークルのCDにも多く群がる。
同人誌、それも評論系で勝負する当サークルとしては、やや不利な展開だw
(とは言え、来場者の絶対数が多い関係上、県内他の即売会に比べると作品を手に取ってくれた方は多く、「東方×コンテンツツーリズム」の同人誌はこの即売会をもって完売を迎えた)
問題は11時30分からの「東方楽祭」スタートからだ。
今回の「東方楽祭」は即売会会場内でのライブイベント。こういう即売会会期中のステージイベントは、サークルが自らの作品を頒布する上での妨げとなる。大音響になりがちで会話すらも困難になるケースが続出し、過去そういう即売会を厳しく批判したことは決して少なくない。
仮に音響面に配慮が見られても、一般来場者の目線はどうしてもステージに向くため、そういう意味でも多少の支障は出てくるだろう。
「東方楽祭」によるサークル数・一般参加者数増加の効果は認めなければなるまいが、サークル的には、ステージイベントに伴う頒布の難しさも織り込まなければならない。
スケジュールを見ると、11時30分から14時00分までと2時間30分にも及び、結構長い。
この間、サークルとしての頒布活動は事実上「諦めた」方が良いかもしれない。
果たしてライブが始まるが、音響面は意外に調整されており、何とか話ができる環境。ライブ中にも、ある程度作品を売ることができたので、思ったほどの影響はなかった。
これは当サークルが、ステージから離れた配置だったことにも助けられたとは思う。
ステージに近いサークルは人が集いやすく頒布もしづらいのでは?と心配にはなったが、ステージ近くは「楽祭」出演サークルで固める配置。んー彼らなら人垣で頒布がしづらくなる代わり、ステージで披露してCDを売るという利点もあるから、プラス面とマイナス面とが相殺だろうか(汗)
とは言え、やはり一般参加者の目線はステージに向きやすい。
音響面は配慮してくれたので、当サークルも怒り狂うレベルではないものの(ギリギリ許容範囲?)、やはりサークル的には、頒布はしんどいかなあといったところ。
途中で頒布を諦め、駅近くのラーメン屋「ZUN」で昼食をとるなどやや諦めモードといったところか。
「東方楽祭」併催による動員効果は決して馬鹿にならない。サークル集めにおいても、一般参加者の動員においても、「東方信州祭」をはじめとしたアニメ倶楽部甲府主催の東方オンリーにおいては、もはや切り離すことのできない要素と言えるだろう。
だから、サークルとしては頒布の妨げになる要素が含まれていても、まあ仕方ないかな、と思う側面はある。(一般来場者の増加に伴い、頒布機会も増えるというメリットもあるし)
ただそれでも、「東方楽祭」の開催時間は賞味2時間30分で、相当長い。
その分10時〜11時30分、14時〜15時30分と「東方楽祭」の無い純粋な頒布時間を設けて配慮しているものの、今度は頒布時間が10時〜15時30分と長丁場になってしまう。サークル的には、体力的にもしんどくなってくるw
もう30分で良いので、「楽祭」に割く時間を縮めていただきたいところである。
或いは、「大九州合同祭」のようにアフターイベントとして持ってくるというのも一つの方法かもしれない。会場事情の問題もあるかもしれないが、少なくとも即売会開催中に2時間半ステージイベントというのは長すぎる。
「楽祭」の意義・役割は充分理解するが、もう少し何とかならないのか?というのが正直なところである。