STRIKE HOLEとして、2018年最初となる同人誌即売会は仙台。
スタジオYOU主催・東北を代表するオールジャンル同人誌即売会「仙台コミケ」…正確にはその中で併催されているハイキュー!!オンリー「IDLING ATTACKER」に、サークル参加させていただいた。
思えば、昨年2017年も最初に参加した同人誌即売会は、仙台の同人誌即売会であった。(この時は、Wake Up,Girls!オンリーの聖地・仙台開催ということでサークル参加)
偶然と言えば偶然だろうが、最近は仙台とのご縁が深まっているような気もする。

ちなみに、当サークルが参加したのは、ハイキュー!!オンリー「IDLING ATTACKER」という展開。
当サークルの活動履歴をご存じの方には、非常に珍しい展開に思えるかもしれないが、これは「ハイキュー!!」原作者・古舘寿一氏出生地にして、作品の舞台にも起用された「岩手県軽米町」での「アニメ町おこし」を研究し取り上げたことに起因する。

「ハイキュー!!」作品設定上の舞台は「宮城県(仙台市)」ということにはなっているが、作中の背景は軽米町から取っている。また、作中の登場人物は岩手県の地名から取っているため、軽米町は宮城・仙台とともに「ハイキュー!!」の「聖地」と言える。
冬コミ刊行の「コンテンツツーリズム取組事例集4」は、岩手県軽米町の状況を分析した作品だが、これをもう一つの「聖地」仙台で発表しようと思い立ち、サークル参加させていただいた次第である。
karumai

(当日掲示したPOP)

実は当サークルも、「仙台コミケ」に関しては、今から11年前に一般参加させていただいた経験はある。

参考リンク:2007年09月30日付『仙台の同人誌即売会「仙台コミケ」に参加しました』

久々の参加だが、雰囲気は以前と大きな差はなかったように思える。
女性陣・学生が多い傾向は相変わらずで、当地の同人者の受け皿として、かつ同人初心者の「登竜門」的存在として機能していることが伺える。
コスプレイヤーもけっこう賑わっていたので、コスプレイヤーの受け皿としても成立している点も、相変わらずだろうか。
ただ、以前に比べ男性陣の比率が、心なしか増えたような気がする。実際、東方Projectは18spとそれなりの勢力を占めているし、見知った男性サークルの遠征参加も見られた。原因は不明だが、以前の参加時に比べ男性比率はやや高いと思う。

困ったのが、仙台コミケの会場「夢メッセみやぎ」へのアクセスだ。
これまでは仙台駅、もしくは会場最寄りの中野栄駅から路線バスの利用。近隣にアウトレットモールが存在していたこともあり、東日本大震災以前ならば30分ヘッドでの運行。不便さを感じさせなかった。
ただ、今回震災後の交通再編も影響しているのだろうが、バスの本数が大幅に減少。1〜2時間に1本ペースまで減り、帰りのバスの時間に相当苦慮した。(結局悩んだ末、少し早いが14時少し前に退場することとした)
朝に中野栄駅を降りた時は、大勢が夢メッセみやぎまで歩いていく姿も見られたが、これもバス本数の減少所以だろう。


また、これは少子化・人口減少傾向の続くご時世ゆえ仕方ない側面もあろうが、過去の参加時に比べサークルも減少している点は見逃せない。寂しい限りではある。
2007年秋参加時には400sp規模と記録を残していたが、今回は併催のオンリーイベントを含めても240sp規模。当時に比べても4割減である。

ジャンル傾向としては、併催の刀剣乱舞オンリー「百刀繚乱」が41spで最大手。当方も参加したハイキュー!!オンリー「IDLING ATTACKER」が24spで、これに続く。
この他、ヘタリア・遊戯王・鬼灯の冷徹・血界戦線・忍たま・アイドリッシュセブン・あんさんぶるスターズの各オンリーが6〜15sp程度の集まりであった。

注目すべきは、先述した「東方Project」。18spと併催プチオンリー以上の勢力を占め、併催プチオンリー以外では唯一、配置図で独立ジャンルとして模様分けされている。
艦これだけもフレだアズレンだ、東方からの「転向者」が続出する中、今だ仙台では相当の勢力を保っている点、非常に興味深い。
(昨年夏開催の「杜の奇跡」においても、他地域のオールジャンルでは【艦これ>東方】の傾向が強い中、東方が圧倒していた

この他、専門学校や同人印刷会社・画材屋なども企業として出店。
夢メッセ付近はコンビニ等も無く、供食機能が不足するのでは?との不安も開催前に少しよぎったが、そこも会場内に軽食売店が出店しておりひと安心。

いくら聖地・軽米の本とは言え、自分の活動ジャンル(評論・レポート・研究などの系統)で女性向けジャンルへは初めてのサークル参加。ある意味「挑戦」で、売上ゼロも覚悟はしていたもの、10冊ぐらいは手に取っていただけたので、少し満足。
また、過去にはレポート本を出そうとしたサークルが「レポ本は著作権違反」などと訳の分からぬ因縁を付けられたという話も聞いたが、当サークルにはそういう因縁付けられる事もなく済んで、そういう意味でも一安心。(もっとも、そんな因縁付けられても当然突っぱねますが…)

自分自身にとっては「久々の訪問」であると共に、「初めての挑戦」でもあった「仙台コミケ」。
大きなトラブルに見舞われることもなく、参加してそれなりに楽しさを覚えた即売会だったように思う。
この調子で、今年も様々な即売会に参加しつつ、その情景をレポートし続けていきたい。