「ARTS for the future!」募集要項公開に伴う、解説記事を立ち上げました!ご一読ください

文化庁の令和3年度本予算に措置された、文化芸術関係団体等への支援事業「コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業」。通称「ARTS for the future!」

昨年の「文化芸術活動の継続支援事業」補助金に次ぐ、新しい支援メニューだ。
同人誌即売会関係者も補助対象になるのでは?と期待しつつ、筆者も注視してきた。

本日、同人界への支援に積極的な動きを見せている、藤末健三参議院議員(自民党・国民の声会派)より、こんなツイートが。




以前も少し愚痴を垂れていたが、コロナ禍における支援メニューは、法人・中小企業を対象としたものが多い。
任意団体や個人主催の多い即売会には、その支援の網が掛からないケースばかりだ。

法で定められている「中小企業」の定義(=法人/個人事業主)が、我々同人者にとっては「壁」である


そう愚痴ったぐらいだ。

今回の文化庁補助金も、昨年と同様、任意団体等にも支援の網が掛かる方向で調整いただいているようだ。大変ありがたい。
熱心に働きかけをされている、藤末議員の尽力には、私も決して頭が上がらない。

詳細はまだ調整中なので「確定事項」ではないことも念押ししつつ。

本日は、文化庁で今後募集が予定されている支援事業「ARTS for the future!」について見ていきたい。
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まだ確定の募集要項が出ておらず、概要しか見られないが、確定している事項は以下の通りだ。

◆対象:文化芸術関係団体・文化施設(公演等の開催に資金面での責任を持つ者)


つまり今回の補助金は、イベント主催向け、ということになる。
サークル・クリエイター向けの支援策ではない。その点は、ご理解をいただきたい。

【同人誌即売会・コスイベ主催向け】と記事タイトルに書いているのは、それが理由だ。

◆取組:(催事開催)の際、下記のような文化芸術活動のイノベーションを図るような取組を行うこと


催事を開催することは前提だが、もう一つ「イノベーション」
これが「キモ」だろう。
つまり、これまでの催事に無い新しい取組をやれ、ということだ。

つまり訳わからない狂った発想で即売会を実現する、S●F・ケッ●コム・チ●ンコ増田氏あたりに向いている支援制度…かもしれないw
もちろん他の主催だって、この支援制度を受けるのはできるが、文化庁の「イノベーション」という要件を見るに、SD●・ケット●ム・大●州合同祭主催氏の意味不明な発想は「良い意味で」見習いたいところだ。


以下、イノベーションの例示内容が列挙されている。

・他の文化芸術団体とコラボレーションし、公演を実施すること


たぶんこれ、即売会主催同士のコラボでもいいけど、異種格闘技戦…というか異業種同士のコラボの方が、通りは良いと思う。

・新たな専門性を有する実演家等を招聘し公演を実施すること


こう書いてあるし。やっぱ異種格闘技戦じゃないだろうかw
人気のあるYouTuberとか、いや即売会系だとVtuberとかを招聘するとか。
生配信とかも良いかもしれない。
つまりこの某Vtuber区議にお声掛けが掛かる展開ぐらいは、容易に想像できるわけで…

もちろん、音楽サークルから、作曲家・音楽家・演奏家等を招いてコラボするなど、他にもいろいろ発想はある。
主催の発想力が問われそうだ。


・これまで訪問したことのない地域や文化施設(劇場・音楽堂等)で公演を実施すること


これさ、滅多に即売会やらない地域で即売会があると、可能な限り馳せ参じようとする、STRIKE HOLE花羅だけが得する施策じゃね?
文化庁様ありがとうございます…って、主催のフトコロより前に俺の精神が潤う事業になっちまうじゃねえかw

なお、即売会やったことのある都市については、当ブログのこのクソ記事を参照されたいw
…ここに載ってない市町村だと、独自性上がるかも?

あと一つ申し上げておくと、今年の7〜8月は、順調にコロナが沈静化すれば、都内での即売会は困難になる。五輪があるから。
今まで行ったことの無い場所で即売会を開く、良い機会だとも思う。


・オンライン配信やyoutubeの投稿等、これまで実施していなかった客層へアプローチすること


ここら辺は、今までオンライン配信やったことの無い主催なら、「イノベーション」として認められるだろう。
オンライン配信既に実施済みということなら、もっと別の客層を考えたい。
学術的な要素(シンポジウム)を入れてみるとか、最新SNSのクラブハウスを使ってみるとか、他にもいろいろありそうだ。
これも、発想力次第だが…


今回の「ARTS for the future!」についてザックリまとめてみる。

1.催事主催者向け(クリエイター・サークル向けではない)
2.催事をやるのは当然
3.そこに「イノベーション」つまり新しい要素を盛り込む


これから即売会始めようとする主催さんは、「ARTS for the future!」の補助要件を見据え、「新しいこと」を構想されることをお勧めしたい。
今のうちに構想を固めて、公募が始まったら、申請を出そう。

(もちろん申請書を書くに当たっては、条件次第だが私もサポートすることは可能だ。TwitterのDMでご相談を。)

そして、文化庁の支援も得て「新しいこと」を盛り込んだ即売会が開催されれば、それは同人界の活性化に、間違いなく繋がるはずだ。
一人でも多くの同人イベント主催に、この補助金の存在を意識していただき、そして新しい取組を進めていただきたい、と考える。