長野県は、かつては県内各地で同人誌即売会が多数開催されてはいたものの、近年は即売会開催の動きも停滞気味だ。
相当多くの回数、即売会に参加したものの、2015〜2016年頃からマンネリ化や蛸壺化の傾向を肌で感じるようになり、先行きを心配していたものだった。
そうこうしているうちにコロナの影響もあり、県内でのオールジャンル同人誌即売会は、事実上壊滅。
現在、県内では一部オンリーイベントが開催される程度で、地場の即売会は殆ど見られない。
唯一残る、定期的・継続的に開催される同人誌即売会が、南信州・伊那市で定期的に開催されている『I,C,I』である。
『I,C,I』については、筆者もサークル参加したことがあるので、過去記事をご覧いただきたい。
2013年11月21日付『11/10 長野県伊那市オールジャンル同人誌即売会「I,C,I」』
端的に言えば、『I,C,I』は、敢えて規模拡大はせず、主催者にとって負担にならない財政規模で、マイペースに続けている即売会だと思う。圧倒的な展示物の数々も特長だ。
そういうマイペース開催の即売会だからこそ、コロナ禍でも継続し得たのかもしれない。
現在の『I,C,I』は、伊那市での開催がメインだが、伊那から30km南・松川町でもたまに即売会を開催していたこともあった。
そしてこのコロナ禍で、松川町で新イベント『おいでよ「同人沼」』を立ち上げた。
どんなものか、筆者は松川町に足を運んだ。
【目次】
◆長野県松川町とは
◆残念ながらサークル参加は無し
◆展示物の充実は変わらず
松川町がどこか…という部分だが、正直申し上げて、信州南部の山あいの町ということで、アクセスは大変だ。
JR飯田線も通ってはいるが、飯田線は全線踏破に7時間かかる長大ローカル線。その路線の真ん中ぐらいに位置するので、なかなか難儀である。鈍行列車だと、新宿から5〜6時間はかかるだろうw
位置的には、岡谷・諏訪・伊那の南、飯田の北と考えたい。
高速道も走っており、松川インターバス停まで新宿から4時間弱、名古屋から2時間半。
ただインターから市街地に出る公共交通機関が皆無同然なので、タクシーのお世話にならざるを得ない。
筆者は、静岡の天竜浜名湖鉄道・天竜二俣駅で、『シン・エヴァンゲリオン』舞台となったことにちなんだイベントを開催していた(駅ホームが「第3村」駅に変更など)のでそれに足を運んだ。

そして隣の「西鹿島駅」から出る路線バスに乗り、飯田線の水窪駅へ。水窪から飯田線で北上し、松川町会場最寄り駅「伊那大島駅」に向かった。
途中の飯田駅で降りて1泊。翌日飯田からさらに北上し、伊那大島に到着した。
…そこまでして、なんで筆者は即売会に参加するのだろうかw
会場の「ぷらっと」は、伊那大島駅から徒歩5分。町中心部の商店街内に位置する、公共スペースだ。
恐らく空き店舗の再活用目的なのだろう、地元の事業組合が、共有スペースとして運営している。
椅子テーブルは無論、フリーWIFIも備わっている。

この一角を借りて、「同人誌即売会」として開催したのが、この『おいでよ「同人沼」』である。
ただ、会場に入っても、サークル参加の形跡は無し…
「今回はたまたまサークルゼロだったが、他の回ではサークル参加もある」とのこと。

まあ、よくよく考えてみれば、伊那の『I,C,I』だって、5〜10サークル程度の極小規模での開催だ。
コロナ禍で、しかも場所を伊那よりも市場規模の小さい松川に移して、となればサークル1〜2サークル、或いはサークルゼロも有り得ない話ではない。
実は「サークルゼロ」の可能性は、それなりに想定していた。
それでも行こうと決めたのは、「第3村」聖地巡礼のついでというのもあろうが、『I,C,I』と同様に展示が充実してるはずだしそれを見るだけでもそこそこ楽しめるだろう。そういう計算も働いていた。
主催氏のコレクションたる、アニメポスターやアニメグッズが所狭しと展示されており、その物量は相変わらずである。
C2機関の、艦これ以前に刊行した同人誌(漬物本、カレー本、納豆本など)の展示も。
個人的には、1980年代の同人誌即売会カタログが展示され、当時の即売会に触れることのできた展示が面白かった。
赤ブー主催コミックシティカタログに、東京文芸出版主催コミックシティ(福島開催)の広告が掲載され、その中で都内から1泊2日のバスツアーを募集していた、なんて展開も…
サークルゼロなのに、1時間半以上あの場所で時間を過ごせた、というのもこの催事ならではの展開だろうか。
現在『I,C,I』は、アフターコロナを見越して、元の伊那開催を基軸に、変わらずマイペースに即売会を開催し続けている。松川での開催は、コロナ禍における実験的な要素もあったと思う。
伊那『I,C,I』にせよ、松川『おいでよ「同人沼」』にせよ、来場者はそんな来ないかもしれないが、主催氏の用意した展示を観るだけでも楽しめる。そんな即売会であることは、過去も今も変わりはないだろう。
相当多くの回数、即売会に参加したものの、2015〜2016年頃からマンネリ化や蛸壺化の傾向を肌で感じるようになり、先行きを心配していたものだった。
そうこうしているうちにコロナの影響もあり、県内でのオールジャンル同人誌即売会は、事実上壊滅。
現在、県内では一部オンリーイベントが開催される程度で、地場の即売会は殆ど見られない。
唯一残る、定期的・継続的に開催される同人誌即売会が、南信州・伊那市で定期的に開催されている『I,C,I』である。
『I,C,I』については、筆者もサークル参加したことがあるので、過去記事をご覧いただきたい。
2013年11月21日付『11/10 長野県伊那市オールジャンル同人誌即売会「I,C,I」』
端的に言えば、『I,C,I』は、敢えて規模拡大はせず、主催者にとって負担にならない財政規模で、マイペースに続けている即売会だと思う。圧倒的な展示物の数々も特長だ。
そういうマイペース開催の即売会だからこそ、コロナ禍でも継続し得たのかもしれない。
現在の『I,C,I』は、伊那市での開催がメインだが、伊那から30km南・松川町でもたまに即売会を開催していたこともあった。
そしてこのコロナ禍で、松川町で新イベント『おいでよ「同人沼」』を立ち上げた。
どんなものか、筆者は松川町に足を運んだ。
【目次】
◆長野県松川町とは
◆残念ながらサークル参加は無し
◆展示物の充実は変わらず
- ◆長野県松川町とは
松川町がどこか…という部分だが、正直申し上げて、信州南部の山あいの町ということで、アクセスは大変だ。
JR飯田線も通ってはいるが、飯田線は全線踏破に7時間かかる長大ローカル線。その路線の真ん中ぐらいに位置するので、なかなか難儀である。鈍行列車だと、新宿から5〜6時間はかかるだろうw
位置的には、岡谷・諏訪・伊那の南、飯田の北と考えたい。
高速道も走っており、松川インターバス停まで新宿から4時間弱、名古屋から2時間半。
ただインターから市街地に出る公共交通機関が皆無同然なので、タクシーのお世話にならざるを得ない。
筆者は、静岡の天竜浜名湖鉄道・天竜二俣駅で、『シン・エヴァンゲリオン』舞台となったことにちなんだイベントを開催していた(駅ホームが「第3村」駅に変更など)のでそれに足を運んだ。

そして隣の「西鹿島駅」から出る路線バスに乗り、飯田線の水窪駅へ。水窪から飯田線で北上し、松川町会場最寄り駅「伊那大島駅」に向かった。
途中の飯田駅で降りて1泊。翌日飯田からさらに北上し、伊那大島に到着した。
…そこまでして、なんで筆者は即売会に参加するのだろうかw
- ◆残念ながらサークル参加は無し
会場の「ぷらっと」は、伊那大島駅から徒歩5分。町中心部の商店街内に位置する、公共スペースだ。
恐らく空き店舗の再活用目的なのだろう、地元の事業組合が、共有スペースとして運営している。
椅子テーブルは無論、フリーWIFIも備わっている。

この一角を借りて、「同人誌即売会」として開催したのが、この『おいでよ「同人沼」』である。
ただ、会場に入っても、サークル参加の形跡は無し…
「今回はたまたまサークルゼロだったが、他の回ではサークル参加もある」とのこと。

まあ、よくよく考えてみれば、伊那の『I,C,I』だって、5〜10サークル程度の極小規模での開催だ。
コロナ禍で、しかも場所を伊那よりも市場規模の小さい松川に移して、となればサークル1〜2サークル、或いはサークルゼロも有り得ない話ではない。
- ◆展示物の充実は変わらず
実は「サークルゼロ」の可能性は、それなりに想定していた。
それでも行こうと決めたのは、「第3村」聖地巡礼のついでというのもあろうが、『I,C,I』と同様に展示が充実してるはずだしそれを見るだけでもそこそこ楽しめるだろう。そういう計算も働いていた。
主催氏のコレクションたる、アニメポスターやアニメグッズが所狭しと展示されており、その物量は相変わらずである。
C2機関の、艦これ以前に刊行した同人誌(漬物本、カレー本、納豆本など)の展示も。
個人的には、1980年代の同人誌即売会カタログが展示され、当時の即売会に触れることのできた展示が面白かった。
赤ブー主催コミックシティカタログに、東京文芸出版主催コミックシティ(福島開催)の広告が掲載され、その中で都内から1泊2日のバスツアーを募集していた、なんて展開も…
サークルゼロなのに、1時間半以上あの場所で時間を過ごせた、というのもこの催事ならではの展開だろうか。
現在『I,C,I』は、アフターコロナを見越して、元の伊那開催を基軸に、変わらずマイペースに即売会を開催し続けている。松川での開催は、コロナ禍における実験的な要素もあったと思う。
伊那『I,C,I』にせよ、松川『おいでよ「同人沼」』にせよ、来場者はそんな来ないかもしれないが、主催氏の用意した展示を観るだけでも楽しめる。そんな即売会であることは、過去も今も変わりはないだろう。