2022年秋は、土日が仕事で埋まり、即売会に参加できず悶々とした日々を過ごしていた。
10月下旬には、福井県勝山市開催の同人誌即売会に参加を決め、飛行機も手配したが、急な仕事が入り参加を断念。同人活動に、思うように向かいあえずにいた。

土曜日、仕事を終えて帰宅すると、「えべつ同人マーケット」の告知をTwitterで発見。
札幌近郊のベッドタウン、江別市で開催されている同人誌即売会だ。
そうか明日開催なのか…
と思いながら床に就いた。

…夜の10時、ふと思い立って目が覚めた。
というか、日曜日、自分「お休み」だよな。月曜日は会社だけど
んで、ひょっとして、江別日帰りって可能じゃね?

朝いちばんの電車を乗り継げば、14時には江別への到達も可能だろう。
帰りは、千歳から飛行機。無料航空券も手配可能。てか、JALの無料航空券、搭乗前日までなら予約できるようになったんだね。
無料航空券を夜11時に手配し、今度こそ就寝。

【目次】
1.史上初?北海道江別市で開催の同人誌即売会
2.書店内で開催される同人誌即売会-いにしえの「委託オンリー」再来
3.課題は今後の会場確保
  • 1.史上初?北海道江別市で開催の同人誌即売会


『えべつ同人マーケット』は、コロナ禍の中、新たに立ちあがった同人誌即売会だ。
主催さんには、コロナで即売会が多数中止となる中、作品発表の場を確保したいという思いもあったようだ。

江別市で開催、というのも極めて珍しい。
江別は10万都市で人口もあるが、札幌郊外の町。札幌のベッドタウンとして発展してきた。
いかに人口があれども、大都市(札幌)で即売会があれば皆そっちに流れる。わざわざ江別で開催する必然性はない。
これは、東京でも名古屋でも大阪でも同様だが、その周辺のベッドタウンで開催されることは殆どない。大都市で開催すれば事足りるからだ。首都圏だと、千葉やさいたま市での開催ですら、基本見当たらないぐらいだ。

そこを押して開催する、ということは、江別で「やりたいこと」があるから、なのだろうとは思うが…


  • 2.書店内で開催される同人誌即売会-いにしえの「委託オンリー」再来


会場は、JR函館本線・野幌駅から徒歩約5分。
古本屋「BOOK NET ONE セリオ野幌店」での開催。

古本屋での開催、というのも珍しい。
とは言え、椅子机を並べるスペースは無く、サークルは直接参加不可。
委託でのみ参加可能
という形態だ。

1980年代〜1990年代には、まれに「委託作品オンリー」という形態の、主催に委託して販売してもらう形の同人誌即売会が存在した。
昨今でも、評論オンリー『おもしろ同人誌バザール』が、東急ハンズで2週間程度サークルからの委託を受けて販売する、という催事を実施しており、これに近い形態だと思う。

20サークル程度が参加しており、書店の一角で、主催さんが委託された本を販売し続けていた。


  • 3.課題は今後の会場確保


書店の一角に陣取るという窮屈な形ながらも、即売会付随企画の多さも目立つ。
特別出店・占いコーナーに加え、「ビブリオバトル」が開催。サークルさんは「ビブリオバトル」で、己の本のアピールトークに熱心だった。
また、即売会主催発行の情報誌「えべ同マガジン」も創刊し、販売。即売会主催自らが、情報誌を発行するという展開は他所では見られない。
制約が大きい中、創意工夫を凝らした企画が目立った。

地域密着の告知も目立つ。
江別市役所や市内・北海道情報大学に告知ポスターを貼付。
えべつ観光協会の協力も得、即売会開催情報を協会サイト等に掲載するなどの取組も。

筆者が足を運んだのは14時過ぎだが、ビブリオバトル観戦者も多く、人の入りもそれなりにあったとお見受けした。

課題としては、今後の会場確保だろう。
「BOOK NET ONE セリオ野幌店」は、同年11月いっぱいで閉店。
代わりの会場の目途が付いてないのか、今後の展開は未定、との話もいただいた。
かといって江別市外に会場を求めたところで、「えべつ同人マーケット」として成立しないw

(実際、新札幌のカラオケショップ「ピロス」で主催氏が開いた即売会は『ピロス同人マーケット』となっている)

先行きが心配されるも、最近になって、次回開催の話が。




これは、期待して良いのかな?
新たな会場を選定しての『えべつ同人マーケット』復活にも期待したい。